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手間か? コストか? 最期の演出のカタチ

2015-09-29

納得「葬儀」の心得

 ライフスタイルの変化や価値観の多様化で見送りの形も変化しつつあります。近年、親族だけで行う「家族葬」や火葬のみの「直葬」など、簡素な葬儀も登場し、かつての「決まった形」より、故人の生前の希望や遺族の思いを反映させる傾向も。ここでは一般的な葬儀と、こうしたシンプル葬を比較し、気を付けるべきポイントを紹介しながら、家族みんなが納得のいく「お葬式」を考えてみます。

小さな葬儀の落とし穴

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 日本の葬儀は9割は仏式。近年、こうした慣習にこだわらず、ホテルなどでのお別れ会や、葬儀後にお墓を建てない自然葬・散骨・樹木葬など、弔い方も故人の好みを反映させた形へと変化しています。

 家族葬や直葬なども効率化やシンプルを好む現代人のニーズから生まれたと言えますが、こうした小さい葬儀を行うにはいくつかの注意点があります。

 最近、亡くなった母親の遺言で家族葬を行ったAさん一家。「近しい身内だけで送ってほしい」という母親の意を汲んだこと、またAさん一家の経済状況も併せての判断だったが、葬儀を済ませた後、思わぬトラブルが起こってしまいました。

 親戚からは「勝手に葬儀をした」「知らせがなかった」という怒りの電話が次々とかかり、訃報を伝え聞いた知人・友人らが自宅に弔問に来たため、しばらく対応せざるをえなくなったのです。返礼品も慌てて購入するなど、結局「簡単に済ませたつもり」のはずが数カ月も対応に追われることになりました。


一般葬と比べてみたら

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 「お金がかかる」と思われている一般葬と経費面で比較してみましょう。小さい葬儀は香典がない分、遺族の持ち出しに差が出るのに加え、自宅での弔問客の茶菓子代や返礼品などを入れれば、時間も経費もさらに膨らむことが予想されます。

 こうした事態を避けるためにも家族葬では、身内以外の人に訃報を伝える場合の配慮が必要。「身内で済ませたい」という故人の遺志と「弔問を控えて欲しい」という遺族の意思をあいさつ状などできちんと伝えることがポイントになります。しかし、家族でも分からない、故人が培ってきた様々な人脈があるのも事実。どんな人でも亡くなったと知れば、弔問に訪れる知人が多いものなのです。

 葬式は故人が生前、お世話になった方々に対し、故人に代わり遺族からお礼を伝える機会。こうした空間と時間は、生きている人々の辛さや悲しみをケアする場所ともなります。伝統的な葬儀が持つ合理的な側面も忘れてはならないのです。簡易な葬儀とはいえ、気配りの点では一般葬以上に配慮が必要と心得てほしいものです。


事前に葬儀社へ相談を

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 どのような葬儀にするかは、事前相談をお勧めします。自宅から近い葬儀社やお寺、葬儀場など、事前相談によって形式や予算、式の流れを確認しておくことが、納得のお葬式を挙げるポイントです。まずは臨終から火葬までの流れを確認しましょう。

 医師から危篤を告げられたらまずは家族・親族本人の知人や勤務先にも連絡します。いざという時の「連絡リスト」を準備していれば、家族も助かります。臨終後は早めに葬儀社と打ち合わせし、通夜・葬儀の日程、祭壇の規模、遺影・会葬品の内容、棺の種類や火葬までの手配を詰めます。その際、葬儀社にはしっかり予算を伝え見積を出してもらいましょう。細かな変更で金額が変わり、後でトやブルになりかねません。

 通夜は葬儀の前夜に遺族・親族・近しい知人が参列します。今は時間を決めて「半通夜」が多いようです。それが終わると故人の愛用品などを棺に入れ、出棺します。出棺時は喪主が位牌、その次に近い人が遺影を持ちます。霊柩車には喪主が乗ります。火葬場には「火葬許可証」を忘れずに持参を。役所に死亡届を出す際、交付されます。火葬後は「骨上げ」を行い最後に喪主がのど仏を上げます。

 葬儀・告別式は宗派によって違いはありますが、開式読経弔辞弔電の奉読焼香と進みますあらかじめ弔辞は頼んでおきましょう。葬儀でも喪主はあいさつの原稿を用意します。火葬後は火葬許可証に印を打つなどした「埋葬許可証」を受け取り、納骨時に寺院や墓地管理者に提出します。

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