先祖崇拝を大事にする沖縄 仏壇に宿る命の絆
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- 2015-09-29
ご先祖様とつながるシンボル
先祖崇拝を大事にする沖縄で、その象徴となるお仏壇。私たちにとって身近な存在のようで分からないことも多いのではないでしょうか。トートーメー(沖縄位牌)を中心とするつくりなど、本土のそれとは多少異なる沖縄の仏壇について紹介します。
変わらない存在感
本来は信仰に基づいて始まったとされる仏壇ですが、今日では宗教的な祭壇というより、ご先祖様への敬意と感謝の象徴という意義が強くなっています。特に沖縄ではその傾向が強いとされています。そういう意味で沖縄の仏壇はご先祖様を祭る「位牌棚」という役割が主なのです。
さらに沖縄の仏壇は先祖を供養するためだけではなく、旧盆や正月など年中行事で中心的な役割を担います。一族の本家(ムートゥヤー)ともなれば、位牌も多く、おのずと仏壇のサイズも大きくなります。
死について考える
沖縄の仏壇は、たくさんのお供え物をするために、幅が広いのが特徴の一つです。全体の構造としては一般的に上部が仏壇、下部がたんすになっています。湿気やシロアリに強いチャーギを使ったものに人気があります。最近では、オーダーメードの仏壇も増えてきているようです。業界関係者によると一般的な仏壇の価格は10~40万円。故人が亡くなった日から49日以内に購入するのが基本とされています。
先祖に感謝の気持ちを表し、死について考えるきっかけをつくるー。時代は変われど、変わらない存在感。それこそが仏壇の重要な役割といえるのではないでしょうか。
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